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Apache FoundationのPDF生成ライブラリ。
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APL
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本家サイト
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http://pdfbox.apache.org/
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= Mavenでの導入 =
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本家にもあるけど、今回はdependencyに以下を記述。
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<dependency>
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<groupId>org.apache.pdfbox</groupId>
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<artifactId>pdfbox</artifactId>
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<version>3.0.3</version>
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= 使い方 =
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== PDFページを追加する。 ==
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以下のコードで空白のページを追加することができる。<br>
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PDRectangleでページサイズを指定できるが、単位がポイントなのに注意(1ポイント=0.353mm)
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A判であればPDRectangleクラスに定数が定義されている。
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PDDocument doc = new PDDocument();
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PDRectangle rec = new PDRectangle(幅,高さ);
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doc.addPage(new Page(rec));
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doc.save("出力先.pdf");
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doc.close();
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=== 紙のサイズとおおよそのポイント ===
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{| class="wikitable" style="width: 20em;"
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|+ 紙サイズ変換表
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! サイズ || mm表記 || ポイント表記
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|-
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|| A3 || 297×427 || 842×1191
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|| A4 || 210×297 || 595×842
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|| A5 || 148×210 || 420×595
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|-
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|| B4 || 250×353 || 729×1032
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|-
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|| B5 || 176×250 || 516×729
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|| B6 || 125×176 || 363×516
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|}
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== 文字列/図形の描画 ==
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PDFの文字列や図形はstreamで行う。streamはさまざまなオペレータの集合になっている。イメージ的にはdrawマクロみたいなもの。<br>
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streamはページに対し、以下のコードで生成する。
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<pre>
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PDPageContentStream stream = new PDPageContentStream(PDDocument, PDPage)
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</pre>
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図形や文字列のPDFのオペレータに対応するメソッドがある。<br>
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streamは必ずcloseすること。closeしないと描画が行われない。
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=== 文字列の出力 ===
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PDFでの文字列の出力は以下の手順で行う。
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<pre>
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PDPageContentStream stream = new PDPageContentStream(PDDocument, PDPage);
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stream.beginText()  //文字列出力の開始を通知
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stream.setFont(PDFont,フォントサイズ);  //フォントとサイズの指定。マルチバイト文字を出力する場合、対応するフォントの指定が必須。
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stream.moveTextPositionByAmount(横位置, 縦位置);    //文字列を出力する位置の指定。左下を 0,0 として指定する。
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stream.showText(文字列);              //文字列の出力
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stream.endText();              //文字列出力の終了を通知
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</pre>
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==== フォントの指定 ====
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pdfbox 2.0 以後でマルチバイトフォントがちゃんとサポートされた。
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フォント埋め込みにも対応しており、埋め込まない理由もないので埋め込む前提での例を記述。
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<pre>
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PDFont font = PDType0Font.load(PDDocument, TTFフォントファイルを指定); //TTCやOTFは取り扱いが異なる
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PDPageContentStream stream = new PDPageContentStream(PDDocument, PDPage);
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stream.beginText();
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stream.setFont(font, 11);
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stream.newLineAtOffset(100, 100);
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stream.showText(文字列);
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stream.endText();
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stream.close();
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</pre>

2024年8月21日 (水) 21:20時点における版

Apache FoundationのPDF生成ライブラリ。 このページは3.0.3準拠で記述しています。 ライセンス

APL 本家サイト

http://pdfbox.apache.org/

Mavenでの導入

本家にもあるけど、今回はdependencyに以下を記述。

<dependency>
	<groupId>org.apache.pdfbox</groupId>
	<artifactId>pdfbox</artifactId>
	<version>3.0.3</version>
</dependency>

使い方

PDFページを追加する。

以下のコードで空白のページを追加することができる。
PDRectangleでページサイズを指定できるが、単位がポイントなのに注意(1ポイント=0.353mm) A判であればPDRectangleクラスに定数が定義されている。

PDDocument doc = new PDDocument();
PDRectangle rec = new PDRectangle(幅,高さ);
doc.addPage(new Page(rec));
doc.save("出力先.pdf");
doc.close();

紙のサイズとおおよそのポイント

紙サイズ変換表
サイズ mm表記 ポイント表記
A3 297×427 842×1191
A4 210×297 595×842
A5 148×210 420×595
B4 250×353 729×1032
B5 176×250 516×729
B6 125×176 363×516

文字列/図形の描画

PDFの文字列や図形はstreamで行う。streamはさまざまなオペレータの集合になっている。イメージ的にはdrawマクロみたいなもの。
streamはページに対し、以下のコードで生成する。

PDPageContentStream stream = new PDPageContentStream(PDDocument, PDPage)

図形や文字列のPDFのオペレータに対応するメソッドがある。
streamは必ずcloseすること。closeしないと描画が行われない。

文字列の出力

PDFでの文字列の出力は以下の手順で行う。

PDPageContentStream stream = new PDPageContentStream(PDDocument, PDPage);
stream.beginText()   //文字列出力の開始を通知
stream.setFont(PDFont,フォントサイズ);   //フォントとサイズの指定。マルチバイト文字を出力する場合、対応するフォントの指定が必須。
stream.moveTextPositionByAmount(横位置, 縦位置);    //文字列を出力する位置の指定。左下を 0,0 として指定する。
stream.showText(文字列);               //文字列の出力
stream.endText();              //文字列出力の終了を通知

フォントの指定

pdfbox 2.0 以後でマルチバイトフォントがちゃんとサポートされた。 フォント埋め込みにも対応しており、埋め込まない理由もないので埋め込む前提での例を記述。

PDFont font = PDType0Font.load(PDDocument, TTFフォントファイルを指定); //TTCやOTFは取り扱いが異なる
PDPageContentStream stream = new PDPageContentStream(PDDocument, PDPage);
stream.beginText();
stream.setFont(font, 11);
stream.newLineAtOffset(100, 100);
stream.showText(文字列);
stream.endText();
stream.close();